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2011/01/19

東京スカイツリー雑感

 
都心部をめぐると、嫌でも目に入る東京スカイツリー。本当に下町のどこからでも見えます。いいのかな、と思うくらい。
このタワー自体を仕事で撮影したことはないんですが、日々成長していく姿はやはり面白く、取材地で見かけるとカメラを向けてしまいます。
 

 
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浅草隅田公園近辺から。2010年3月撮影。
 
 
 
東京都下、私の勤める学校でのお話。西武線沿線の小さな町の中学校です。
生徒が廊下をバタバタと走ってきて報告します。

「先生、スカイツリーが見えるよっ」

「ほんとかい? あっちは埼玉の筈なんだけどなあ。どれどれ」

「ほら、あそこだよっ!」

  

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「うーん、あれはたぶんちがうと思うぞ…」

  
 
 
 

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2011/01/17

駅弁大会に行ってきた

 
 
新宿の京王デパートで、恒例の駅弁大会を開催中。今日は午前中あいてたので行ってきました。復刻チキン弁当を買いにきたのはおととしだったかな。

10時開店ちょうどに到着。さっとエレベーターで7階に上がる。空いててどうも変だと思ったら、有名駅弁の多くは階段から大行列なのだった。平日なのに。
 

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今回の目当ては、神戸淡路屋の新幹線弁当であります。食べ終わった後に容器が弁当箱になるので、子供用に前から欲しかったのである。

 
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最後尾は階段のずっと下。 結局2階まで戻りました。容器は何種類かありまして、希望の弁当の整理券を貰います。
 
 
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3月から東北を走る「E5系はやぶさ」 のパッケージが一押しのようです。あとは九州新幹線も人気。 
実物がそうだから仕方がないのだろうが、どちらも激しく流線型で、もはや箸入れのように細長い弁当箱になっちゃってます。

 
私はこれ。やっぱりこっちのほうが可愛らしい。

 
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新型はプラスチックなんですが、こちらは陶器製なんですよ。

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明石の蛸に穴子に山菜、蓮根椎茸と、中身は意外に渋い。
左の新型車(注)は、ハンバーグやから揚げ中心のちびっ子メニューなんですが。

 
注… わたくし的には新車なんだけど、世間ではもうロートルの車両らしい。
(ごめんなさい。調べたらそんなに古くなかった。最初ののぞみ型車両と勘違いしました)
 
会場はもう大混雑でした。赤福も買おうと思っていたんですが、大雪のために輸送が遅れていて午前中の販売はなし。先日伊勢神宮前の本店に行って大量に買ってきたのに、各方面に好評で、わが家の分がなくなってしまったのでした。
(数年前にいろいろありましたが、年配の人には圧倒的に人気があるんですね、赤福って)

 
 
 
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子供は意外と酒のつまみ系が好きなようで。


 
新幹線弁当のパッケージを見ると、淡路屋さんの工場は神戸市東灘区でした。
 
 
震災直後、私の勤めていた中学校に、東京在住の祖父母を頼って避難してきた女の子がいました。ああ、あの子ももう20代後半なのか。元気にやっているかなあ。

 

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2011/01/14

新春お伊勢まいり その2

 
「きのう菅首相が来たんですよね」 

午前4時半、宇治山田駅で乗ったタクシーの運転手に私は話しかけた。

「そうなんですよ」 ドライバー氏は力なく笑った。「今年だけでしょうけど」

「ここ数年、来る総理が毎年違うんですよ。いいんですかねえ」


 
満天の星空の下、伊勢神宮の内宮に行ってきたのです。
 
 
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いや、実に面白かった。


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当方とくに信心深いというわけではなく、江戸時代の観光史を調べていて、実はそっちのほうからの興味で訪問してみたのでした。おかげ参りが流行した江戸末期の参詣者は年間50万人を越える年もあったそうで、荘厳に見える宇治橋から先の境内にも、江戸時代までは茶屋が軒を連ねていたといいます。このあたりが神域として大きく変化したのは、やはり明治以後のことです。

 
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こう言っては実も蓋もないんですが、「神々しさ」 というものが実に上手に演出されている空間でありました。大したものです。
 
 
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五十鈴川のほとりで。川底は御賽銭で一杯である。
江戸時代はザルをもった作男が回収していたそうだ。

 
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お伊勢様、昨今流行しているパワースポットの代表格なんだそうですね。

スピリチュアル方面に興味のある方々に、神社の人気が高いのもわかります。だってさ、受容するだけで何も考えこまなくていいんだもの。
 
仏教は徹頭徹尾理屈だから、矛盾や破綻はあっても、そこは説得力を保とうと何とか努力している。それに対して神道ってのは、人間のもつ畏怖の念を巧妙にシステム化しているけど、実は合理的であることを最初から放棄しているんだよね。SFとファンタジィの違いみたいなもんです。
 
日本人はファンタジィ大好きだから。


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夜が明けてきました。
鳥居と宇治橋の向こうに太陽が出ます。

この写真を撮っている私の後ろでは、数十人の人々がデジカメや携帯を構えて待っていました。
 
寒いから私はいいや。
宿に帰って風呂にでも入るかな。
 

 
 
 
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2011/01/05

初春お伊勢まいり その1

 
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

 
JRの出している「青春18きっぷ」 というのを、ときどき取材で利用しております。新年早々、1日分残ったこの切符を入手したので、伊勢神宮にゆくことにしました。

ご存知の方も多いと思うが、青春18きっぷというのは、各駅停車の列車しか乗れない、えらく安い回数券みたいな切符である。春・夏・冬と、学生の休みのシーズンに販売される。初めてこれを使ったのは、発売開始直後の高2の夏だった。もう30年も前であり、ずいぶんと息の長い商品である。名前に反して年齢制限はない。グループでも使用できるので、近年は中高年の利用者も多いようだ。 
 
むかしはよく列車を乗り継いで長距離の旅行をした。数年前、久しぶりにこの切符で関西旅行にチャレンジしたところ、心身ともにすっかり参ってしまい(注)、途中で何度も新幹線に乗ることになって、かえって旅費が高くついた。
 

注… 地方の列車はたいてい短いんですよ。たいてい1両とか2両なんです。何回乗り換えても東京からのおんなじ顔ぶれが回りにいて、座席取りを繰り広げているのである。
昼間から満員電車並みの混雑のときもあり、その中で立って駅弁を食ってる男がいたのには驚愕した。ドアの横にはファストフードのポテトを車座になって広げているグループもいやがって、匂うわ苛立つわ、もういたたまれなくなって全然知らない駅で列車を降り、1時間半ホームで待って次の列車に乗ったら、そこも同じような人々で満員だったので絶望した。あれでは地元の人は迷惑だろうよ。もちろんまっとうな客も多いですが。
 
むかしはガラガラの10両編成の鈍行とかが日本中で走っていて、時間はかかるがのんびり旅ができたのである。そもそもこの切符、列車を空で走らせても何だし、というコンセプトで売り出された商品で、これは当時としてはなかなかいいアイデアだったんだよね。「列車の長さを短くすればいいじゃん」 というごく当然のことが、労使対立の中でできなかったわけですから。なにせ国鉄の頃は「合理化反対」 だったんだもんね。しかしまあ、なんという力強く直截なメッセージでしょう。

 
 
さてさて、昨日の朝4時、地元の駅から始発電車に乗るためにタクシーを呼び(タクシー代が1日分の18きっぷと同じだ)、中央本線経由で名古屋へ向かいました。東海道は前述したとおり嫌な思い出があるので、長野を抜けてゆくのもよいかな、と。

たしかに列車は空いておりました。ただ、予期しなかったことがひとつ。非常に寒いのである。このところ東京は暖かかったのですっかり油断していた。各駅停車はドアがしょっちゅう開くもんだから、暖房がまるっきり効かないのであった。
数回乗り換えて、4時間我慢したところでギブアップ。塩尻から名古屋行きの特急に乗車しました。まあ、ハナっから予想はしてたけどね。

 
というわけで、ただいま三重県伊勢市のビジネスホテルにおります。午前4時になったらタクシーを呼んで、内宮へ向かう予定。

 
むかしから「伊勢参宮 大神宮へも 一寸寄り」 などと申しまして、参拝前後の遊山が、庶民にとってはメインだったりします。外宮・内宮の間は、江戸時代は遊里だったといいますが、現在はふつうの住宅地。とりあえず伊勢観光の王道、二見浦に行ってまいりました。(写真はクリックすると拡大します)

 
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あれ、海がえらく荒れている。
 
 
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観光写真ではたいてい穏やかなんだが。
新春から激しく波風が立つ夫婦岩。
(なんかヤダ)
 
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うわ。


 
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ここの旅館街は一見の価値があります。
 
 
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しかし寒いなあ。

 
 
 
正統派観光地ファンとして、妻子にトラディショナルな観光土産を購入しました。
 
 
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妻へ。二見興玉神社では蛙が神の使いだそうで。
(あちこちの雑貨屋で見る品である。まああとで赤福も買うし)

 
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息子へ。
(ケース割れてるぞ)

 
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自分へ。
(あれ? 温度計つきのペンたてを買った筈だったのに。箱を間違えたかな)

 
 
店先で例によって、「昔は日めくりの置物がありましたよねー」 という話で、店の婆さん(推定140歳)と盛り上がる。「ピンバッジはもうないですよね」 と尋ねたら、がさごそと棚の奥から探し出してくれました。


「あったよ。穴あけるやつじゃないけど(針留めのタイプだった)いいかしらね?」

「もちろんです! わざわざありがとうございます。おいくらでしょう?」

「あげる」

「えっ」

「あげるわよ。袋破けてるし」


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二見浦の婆さん万歳! 長生きしてね。
 
 
 

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