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2008/08/23

鉄道の原稿を書いてみました

 
夜汽車の話を書いたので、鉄道がらみの話をもう少し。

半年ほど前のこと、先輩ライターの白川淳氏から原稿執筆の依頼があった。白川さんは鉄道系のライター、かつ研究者として著名な人物で、ベストセラーとなった労作『全国保存鉄道』(JTBパブリッシング) シリーズは、日本の歴史的鉄道車両のデータベースとして高い評価を受けている。
 
実はこの人は高校の先輩でして、私をモノ書きの道に引っぱり込んだ、大変ありがたいお方でもあります。家は近所なのだが、電話をかけてもたいてい海外に出ているか、締め切りに追われていてお会いできない。たまに連絡をくれるときはこっちが忙しかったりして、年に数回会うか会わないかという関係が十数年続いている。
ときおり彼の魔窟、もとい仕事場を訪問することもあったが、これがまた尋常ではない量の資料に埋もれた怪しの屋敷で、お客の居場所がないのである。さらに彼がどこからか面白い写真やら本やらを次々と取り出してくるものだから、たいてい収拾がつかなくなり、私は恐れをなして早々に退散するのが常であった。

さて、原稿を頼まれたのはやはり鉄道の本で、全国で活躍している古い車両や保存施設を紹介する書籍だった。「保存鉄道」 シリーズの最新版にあたるのでしょうね。打ち合わせの上、20ページほど担当させてもらいました。
 
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『全国歴史保存鉄道』(JTBキャンブックス)
 
書店にありましたらぜひお求めください。いい本です。


今回お引き受けしたのは、紹介する車両や施設のほとんどが、むかし旅をしていたときに乗ったり訪問したことのあるものだったからなのです。もう懐かしくて、自分の連載よりよっぽど筆が進んでしまった。押入れの天袋につめこんでいた鉄道関係の資料が、はじめて仕事の役に立ったのも収穫でした。かれこれ20年近く死蔵されたままで、そろそろ処分しようかと思っていたのだ。
 
楽しく仕事をさせてもらいましたが、ちょっと複雑な気分なんだよね。旅に出るとどこでも見ることのできた機関車や、いつも当たり前のように乗っていた電車やディーゼルカーが、日本各地で保存されたり、文化財になっていたりするのですよ。自分にとってはそんなに昔の話じゃないんだけどなあ。

鉄道ブームというけれど、最近のファンの人は、わたしたちが若い頃に当たり前だった旅の幻影を追っている人も多いようで、なんだか少し気の毒な気もします。
 


 

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