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2008/05/10

サザエさん満身創痍

 
寛政8年(1796)創建の重要文化財・会津さざえ堂は、

 
Saza


落書きの一大モニュメントであった。
 
 
上から下まで、内部は古今の落書きでびっしりと埋めつくされていたのである。いやもう壮観。この建物は、近代日本史をたどるラクガキミュージアムと化していたのでした。

(写真はクリックすると拡大します)


 
S14_2
昭和14年(1939)。第二次大戦勃発の年だ。
カーキ色の国民服が男の一般的な服装になったころ。新潟高校ですかね。


古いなあ、よく残っているなあ、と思って近くのを見ると、

 
M26_2
明治26年(1893)。
墨跡あざやかです。日清戦争の前年で、首相は伊藤博文。

 
古いものはほとんどが住所氏名だけである。「○○ここに来たる」式の訪問記録は、洋の東西・時代を問わず普遍的なものなんですね。ちなみにアンコールワットの外壁には、父母の健康を祈るために来訪した江戸時代の日本人の名が残っているそうな。

 
Sen
何も考えずに貼られた千社札も、もはや落書きに近いと思います。
 
 
Bo
奉額の上から貼るかね。
 
つやのあるコート紙に印刷された、裏がシールの千社札は嫌いです。あれはぜんぜん粋じゃないよ。最近は温泉場にも貼りまくる人がいるらしい。
 
 
Top
最上階付近。ここから通路は下り坂になります。すごい千社札の数。
 
 
レジャーブーム黎明期、昭和30年代の落書きが目立ちます。やはり修学旅行が多いですね。時代が下るにしたがって、だんだんレベルが下がるような気がするのは気のせいか。
 
 
Dsc_0130
お約束の『バカ』 も多数。でもどうして馬鹿って書いちゃうんだろう。

 
150
今は400円です。拝観料。
 
 
Yu
祐子豪快すぎる。もう還暦前後のお年の筈です。


Face
誰?

Dsc_0115
メリークリスマスかい。

Stone
おい。

 
Aiai
相合傘も落書きの定番でした。これはそんなに古くない。


21
21世紀モノ。なんだか幼児退行してるようだ。
 
 
 
もっとも古いのはどれだろうと方々探してみたら、あったあった。
 
Tenpo
 
天保四年癸巳(みずのとみ)。1833年です。
これは水野忠邦が老中に就任した年。175年前ですよ。
天災が多かったそうで、数年にわたる天保の大飢饉が始まった年でもあります。
 
 
個人的に、一番印象に残ったのはこれでした。

So
出征前に友人どうしで見に来たんですかね。昭和15年。無事復員できただろうか。
東京市神田の人。
(東京が都になるのは、太平洋戦争中なんですな)


いやいや、驚いた。すごい建物だった。

言うまでもありませんが、さざえ堂をこれから訪問する方、作品を眺めるだけにしましょう。絶対に、絶対に真似をしてはいけません。すでに凡人が思いつきそうなネタはほとんど網羅されています。いまさら新しい落書きをしたって何も面白みもないし、誰も感心しません。そもそも新たに書き足すスペースもないのですよ。
 
落書きの山にあきれ、義憤にかられるのが正しい姿勢である。文化財へのイタズラは実にけしからんです。それは分かってるの。
分かってはいるのだが、ここのはちょっと別格であった。こう言っちゃ何だが、きれいに修復したら面白みは半減するんじゃないかなあ。
 
 
Dsc_0169


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