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2007/07/05

殺人機の20年

 
ハードディスク・プレイヤーが、『ターミネーター3』(2003) を勝手に録画していたので、夜中に鑑賞する。

この作品、公開時に旧作のファンから猛烈なブーイングを浴びていたことが記憶に残っている。キャメロンが降板していることと、リンダ・ハミルトンが出演していないことから、何となく食指が動かず今まで未見であった。

(以下ネタバレがあります。ご注意)


「未来は変えられる」 という前作のテーマがすっかり投げ捨てられているので、せっかく奮闘してきたリンダ母さんの立つ瀬がありません(注)。しかし、あの2作目のラストは正直言って大甘だと思っていたので、3作目のストーリー展開のほうが、過酷ではあるが説得力がある。70年代初頭の破滅型SFを思わせるラストも印象的だった。東西冷戦の時代に少年期を過ごし、中学校のときにモルデカイ・ロシュワルトの『レベル・セブン』(サンリオSF文庫版。ああ懐かしい) を読んで衝撃を受けたわたくしは、実は核シェルター・フェチなのであります。

ただ、大掛かりなアクションが連続することによって、脇役の描きこみがまったくといっていいほど見られないのが残念だった。作品に厚みがないのですね。物語の最大のポイントである「スカイネット」 の概念が、悪のスーパーコンピュータ的な存在からソフトウェアに変わっているところが類型的だが、まあ今日的ではあった。

このシリーズ、第1作が公開されたのが高校を卒業する頃だったと思う。「面白そうなSFやってるよ」 と友人に誘われ、映画館に見に行ったのである。『殺人魚・フライングキラー』(1981) のジェイムズ・キャメロンが世に送った、まさに起死回生の一作であった。機械が延々と人間を襲う映画といえば、それまで『殺人ブルドーザー』(ご存知でしょうか) くらいしか知らなかったので、ストーリーとキャラクター設定の面白さに熱狂したものである。
終盤で腕を修理する「殺人機」(たしか字幕ではこうなっていた) の、ビニール傘の骨のような内部構造にはさすがに失笑したけれど、洋画に詳しい友人が「この映画はふつうの邦画の10倍以上金がかかってるんだけど、アメリカでは低予算映画なんだよね」 と言っていたのを思い出す。


注… 前作の余韻を徹底的に打ち壊した映画といえば『エイリアン3』 も忘れられない。あのオープニングにはあっけにとられたが、あの映画には作品全体に漂う妙な諦観があって面白かった。何度も観たくなる作品ではありませんが。
 

 
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