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2006/10/31

ひさしぶりのドナドナ

このところ調子の良かったわがシトロエンだが、通勤途中にいきなりオーバーヒートを起こした。勤務校の前で警告灯が次々と点灯、あわてて駐車場に入れて点検すると、おお、冷却液がすっかり沸いている。
 
いやだいやだ。長年ラジエーターのない車(2CV)に乗っていたので、冷却系統のトラブルは慣れていないんだよね。
電動ファンが回っていないようなので、どうやらサーモの故障らしい。エアコンを入れればファンは回る。さて修理工場までどうやって運ぼうかと電話で相談すると、水温が下がってからエアコンを入ればまあ走れるんじゃないの、という話。
授業が終わり、水を補給してから、おっかなびっくり車を動かしてみた。しかし数キロ走ったところでまた警告灯がついてしまう。

路肩でエンコするのはいやだなあ、とあたりを見回すと、進行方向左手に閉鎖された門があり、門前に広いスペースがあったので端に車を停めさせてもらった。ボンネットを開けてラジエーターのキャップをゆるめると、大量の湯気と一緒に冷却液があふれ出る。地面に広がってゆく緑色の染み。やれやれ。

ペットボトルの水を抱えてどうしたものかと考えていたら、門が音もなく開き、中年の男が近づいてきた。

「どうしましたかあ」

私は謝り、事情を説明すると、男は続けた。

「そこにカメラがあるでしょ。急に停まったから、兵隊さんが見て来いっていうんで

あわてていたので忘れていた。新座市と清瀬市にまたがる、緑につつまれた公園のようなこの広大な敷地は、米軍基地なのだった。

「兵隊さん、嫌がるんだよねえ。ここに停められるの。水がいるならもってきてあげるから。この先に停められるところあるから」

いやもう、本当に嫌なんだな。

すぐに動かしますと答えて冷却水を補給する。ふとみると、制帽に作業衣、ティアドロップのサングラスという、厚木基地に到着したマッカーサー元帥のような白人が、腰に手をあてて門の奥からこちらを凝視している。
米ソ冷戦の折、戦争勃発の際には核爆弾を積んだ爆撃機だか原潜だかに指令を出す任務だったというこの通信所だが(核シェルターがあるという噂だった)、どうやら21世紀の現在も重要な施設らしい。

結局その数キロ先まで車を動かし、ローダーを呼んで工場まで運ぶことにした。荷台に載せられた愛車を見送るのはいつも物悲しいけれど、なんだかもう、車載車に載せるのを手伝うのもすっかり慣れてしまったなあ。

電車とバスで帰宅し、久々に竹熊健太郎さんのブログをのぞいたら、ちょうど米軍基地で尋問された経験をレポートしていて笑った。

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2006/10/29

和製ハロウィン

ハロウィーン ハリー・ポッターも一役?日本各地で広がる

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061028-00000011-maip-soci
(毎日新聞)


日本のハロウィンって、何かひっかっかるんだよね。広告代理店くさいというか、流行らせたいという魂胆があからさまというか。のちに商業化したとはいえ、クリスマスの風習はいちおう宗教的行事として日本に入ってきたのだが。

クリスマスの祝いが日本に紹介されたのは、明治7年(1874)の12月25日のこと(注)。築地居留地の第一長老教会で初めての集会がひらかれ、サンタクロースの扮装をした人物が登場したそうである。
(なぜか裃を着用して、腰に大小を差していたというが)
 
 
ハロウィンで思い出したが、子供のころに聞いた父の話。

私の父方の祖父母は、太平洋戦争末期に区部から武蔵野市に家族疎開したが、戦後はそのまま疎開先に居ついてしまった。疎開先には「三日正月」という子供の新年行事があって、まだ幼かった父も年上の子供たちについて参加していたらしい。

子供たちが大勢集まって、

『三日正月の銭くんな!』
 
と近所の家々を回るのだそうだ。門前に立たれた家は、お菓子ならぬ小銭を用意して子供たちに渡す。和製ハロウィンといえないこともないが、何ともストレートなセリフと、現金を要求するところが生々しくてよろしい。銭くんな、ですよ。

「くれない家もあるんじゃないの?」 私は父にたずねた。

「くれるまでずっと怒鳴り続けるんだよ。そのうちシブシブ出てくるんだ。気前のいい家には2度3度と行くんだけど、そのうち怒られてね。馬鹿野郎、いい加減にしろ!って」
 
「ひどいなあ」


注…  このパーティを企画したのは、日本初の教誨師となった原胤昭という人。ペリー来航の年に生まれ、江戸町奉行所の与力だった人物である。
 
 
 

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スクガラスのみなさん

お久しぶりでございます。

西表島帰りの友人夫妻が買ってきてくれた、スクガラスをつまみに一杯呑んでいる。アイゴの稚魚の塩辛で、沖縄の海産物店ではどういうわけか瓶詰になって売っている。

 
Dsc_0079_1
 
 
 
このスクガラスを島豆腐の上にのせたものが、スク豆腐という料理。どうしてまた豆腐の上に、と思うのだけれど、なんだか見た目が面白くて好きだ。木綿豆腐を買ってきて、早速作ってみました。
(箸で載せるだけなんだどね)
 
 
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ほんとはこんなに載せません。
(かなり塩辛いので)

 
3
これでも多いかな。

 
 
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GO!


池澤夏樹の『キップをなくして』(角川書店) を読む。
ジュブナイルとしてはよくできていると思うが、この小説のアイデア、シチュエーションは黒井千次の傑作短編、『子供のいる駅』 とまったく同じであり、個人的には幻想味の強い黒井作品のほうが好きだ。あの小説をはじめて読んだときはまだ小学生だったから、かなり怖かった覚えがある。光文社のカッパ・ノベルから出ていた鮎川哲也のアンソロジー(絶版)に収録されているので(タイトルは忘れてしまった。たしか鉄道ミステリ傑作選と銘打っていたと思う)、興味のある方は図書館で探してみてください。

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