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2006/02/16

シュペー号の大鷲

第二次世界大戦中、アドミラル・グラーフ・シュペーというドイツ海軍の軍艦があった。おもに通商破壊(敵輸送船団の攻撃)を任務とする小型の戦艦で、大西洋とインド洋を活動の舞台としていた。
1939年12月のこと、シュペー号は英艦隊と交戦ののち、追跡を逃れて南米パラグアイのモンテビデオ港に入港した。ところが当時のパラグアイは中立国であり、交戦国の船舶は72時間しか停泊できないという規定があったらしい。脱出のチャンスをうかがうシュペー号に対して、イギリス側は一計を案じる。強大な艦隊がモンテビデオに急行中という偽の情報をラジオで流したのである。シュペー号の艦長・ラングスドルフ大佐は再度の戦いを諦め、湾外で艦を自沈させた上で拳銃で自殺した。

このエピソードは1959年に『戦艦シュペー号の最期』というイギリス映画になっている。派手なアクションシーンはないものの、英独の駆引きをドキュメンタリータッチで描いた佳作であった。大戦終結からまだ10余年という時期であり、戦争を生き残った実際の艦船が多数登場していたことも興味深かった。


001
スターン(艦尾)方向から見たアドミラル・グラーフ・シュペー。
ナチの紋章を抱く鷲の装飾がわかる。




さて、東京新聞の日曜朝刊に掲載されていた記事です。月曜に職場で読んだのだが、朝から興奮してしまった。


ナチス象徴のワシ 海底から引き揚げ
南米ウルグアイの首都モンテビデオ沖で十日、第二次大戦初期の一九三九年十二月に沈没したドイツの戦艦の船体から、ナチスのシンボルだった大型のワシのブロンズ像が、引き揚げられた。(中略)

ワシの像は重さ三百キロ以上、翼を広げた横幅は約二・八メートル。船尾に据え付けられていた。
(リオデジャネイロ・共同)


 
引き揚げられたスターン飾り。
(クリックすると拡大します)
002

プレス写真用の配慮か、基部の鉤十字は覆われている(注)
 
ドイツワールドカップもあることだし、ナチス信者を
無用に刺激しても仕方がないもんね。

003
立派ではあるが、やはりどこか禍々しい。
 
 
往年のクライブ・カッスラーの作品で登場しそうなお話でした。



注… いつからだろうか、日本製のプラモデルの箱絵からナチのマークが抹消されるようになった。タイガー戦車にもメッサーシュミット機にも、鉤十字のデザインが描かれていないのである。精密な日本製プラモデルは海外でも人気があるが、これはやはりヨーロッパへの輸出対策なのだろう。

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コメント

この記事俺も読みました(うちも東京新聞だから)今でも「ナチスといったら広岡祐」というのが頭の中にあったので発見したとたん少し笑いました。
マーク入りのプラモなら1つ持ってますよ。たしか飛行機だったかな・・・(あげないよ~笑)
今では少なくなってんですね。しらなかった

投稿: ひさと | 2006/02/17 04:51

なんでナチスと言えばオレなのよ(笑)。

田宮模型が巨大で超リアルな
タイガー戦車のラジコンをヨーロッパの
見本市に出したら、現地では
複雑な反応だったそうな。

(実物のエンジン音を博物館で録音して、
走らせるとその音がでるんだって)

投稿: ユウユウ | 2006/02/17 22:59

いやぁ~。授業中何度も「ヒトラーは自殺じゃない!!」と熱弁している。先生の姿を今でも覚えてますから^^;(ナチスとか仏像とかの話になると、先生熱いからね。しかもたいていテストに関係ない話(w)
今ではすっかり「ナチス=広岡祐」の公式が俺の中で確立されてます^^
ああ、タイガーⅠですね。その昔、阪神タイガースとググったらコレが出てきてそん時知りました(すげえ偶然(w)
たしか10万円くらいするラジコン戦車。

投稿: ひさと | 2006/02/18 08:41

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