商売道具 その2
プラチナ製の古いサインペンを仕事で愛用している。以前何気なく取り上げたところ、ずいぶん多くの方々にアクセスをいただいて驚いた。文房具の好きな方々に人気のあるデッドストックらしいですね。今日はもう少しくわしくご紹介しましょう。
前回も書きましたが、これはプラチナのソフトペンという商品です。採点ペンと通称されていることでも分かるように、教育現場で広く使われています。モデルチェンジを繰り返しながら現在も販売されている息の長い文房具です。
カラフルな現行品と異なり、万年筆風の実にオーソドックスなデザインですね。万年筆が筆記用具の王様だったころを思い出します。
キャップがメッキ仕上げで軸が黒、という筆記用具が昔は結構ありました。ちょっと高価いボールペンとかね。
(クリックすると拡大します)
キャップを開けたところ。透明な部分にフェルト製のペン軸が入っていて、カートリッジのインクを毛細管現象でペン先に送ります。内側にラジエーターのような刻み目があるのですが、出すぎたインクはここにひっかかって溜まるようです。使っているうちにそのインクもなくなっていきます。
これが現在使っている赤インクです。なくなると学校で貰ってきます。よく見るとこれ、万年筆用と書いてありますね。どうやらカートリッジを共用するペンがあるようです。そういえばえらく極細の赤ペンで採点している先生がいるけれど、あれが万年筆型のホルダーなのかな。
このカートリッジは結構消費が早く、たいてい2クラスほど採点したところでインクがなくなります。
ちなみに昔の箱とカートリッジがこちら。このインク、まだ使えるのだろうか。
小学生のころ、授業中に漢字のドリルや算数の計算問題を解いて担任の先生のところにもっていくと、先生はこのペンでマルをつけてくれました。採点しているところをいつも緊張して見つめていたので、このペン先は実にはっきりと記憶に残っています。
(別に勉強熱心なわけではなく、自分の後ろに並んで待っている友達に、バツをつけられた答案を見られるのが嫌で緊張していたのでした。気の小さい子供だったもので)
30年後に同じペンを使って仕事をするとは思わなかったなあ。
| 固定リンク
« 織田裕二って人は | トップページ | 選挙戦近し »
「昭和の日用品」カテゴリの記事
- 停電時でも使える電話(2011.03.19)
- ヘッドフォン(2011.02.06)
- 明るいナショナル(2010.08.26)
- 新しい電話機を購入(2010.02.18)
- 丸ポストの話(2009.04.08)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
はじめまして。私もこのペンを捜しています。何か有力な情報があありましたら教えてください。
投稿: ヨシキ | 2009/11/17 16:22
ふたが銀色のヤツですよね?
小学校の頃年配の女の先生が、青インクを入れて使っていました。テストの直しを提出したときにはいつも青ペンで丸付けをされていた光景を思い出します。
赤インクは定番のソフトペンオレンジ軸で、確か5本くらいいつも持っていましたね。
投稿: たぬきち | 2011/02/14 23:04