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2005/03/22

新聞の勧誘員

インターホンが鳴った。古新聞の回収業者と名乗る男が喋っている。ドアをあけると若い男が立っていた。

「ご近所で古新聞の回収をやってまして、新聞を入れる袋をさしあげてるんですよ。」

大きな紙袋をもった男は話をつづけた。

「ご挨拶にと思って、洗剤もお持ちしました、それからこれを」

男はロールペーパーを2個、私の手にのせた。

「えーと、実はですね、私はこの地域を回ってまして、読○新聞の契約をお願いしてるんですよ。私、地方から出てきたばっかりで、この仕事まだ浅くて。全然契約が取れないんです。今日取れないともう営業所に帰れないんですよね」

私は答えた。「よその新聞取ってるから駄目だよ」

「いや、6ヶ月だけでいいんですけど、お願いしますよ。お願いします」 男は食い下がる。

実は私はこういうやりとりが大好きで、毎日相手をしてもいいと思っている。こっちは商売柄、いくらでも喋りつづけることができるのだ。怒鳴ったりするとくたびれるし、捨て台詞でも吐かれたらストレスが溜まるだけである。5分ほどのやりとりのあと、販売員証を胸につけていない男に (いちおう業界のルールらしいのだが、私は見たことがない) 話しかけた。

「大変なのは分かったけど、いくら頑張っても契約しないよ。うちは新聞2紙もいらないもん。うちの勧誘に精力を注ぐんだったら、早くよそに回ったほうが効率がいいと思うな。この仕事が好きなら、もうちょっと効率のいい方法を考えるといい。勧誘が本当に辛いんだったら、別の仕事を探してみるといいんじゃない? 不景気なのは確かだけど、そっちのほうが絶対楽だよ。頑張ってね」

「そこをなんとか…」

私は笑って言った。 「いらない。それ以上粘ると逆効果だよ」

「…」

男は私が差し出したロールペーパーを受け取ると、黙って立ち去った。キレてドアを蹴ったりすることもなかった。もうすこし話をしてもよかったんだけどな。

妻に聞いたら、実は2年ほど前に来たことのある男だったらしい。やれやれ。

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