昔のマシーンはすごい
押入れの天袋をかたづけていたら、カメラやらビデオデッキやらオーディオやら、
さまざまなカタログが出てきました。
これは死んだ父親が持っていたオープンデッキ(死語)のカタログ。
若い人は見たことがないでしょうが、カセットテープの性能がよくなるまで、
オーディオファンはこういう機材を使って音楽を録音していたんですな。
アナログのレコードプレーヤーは今でも一部の若い人に需要があるけれど、
こっちはなにしろテープだから、人気が復活することはまずあるまい。
しかしデカい。
針のメーターが2ケ並んでいるが、それぞれタバコの箱ぐらいの大きさだった。
(ステレオの機材には、こういうアナログメーターが必ずついていた。懐かしい)
そもそも、テープのリールがLPレコードぐらいあったのである。それが2つ、くるくる回るのだ。
重さは20kg以上ある。なかに鉄塊でもつまってたんだろうか。
私の父は趣味人で、この手のものをさかんに購入しては、わが家の苦しい家計を圧迫していた。
「金が貯まるまで我慢するより、月賦で早く買ったほうが長く楽しめていいじゃん」
などと、戦前生まれにしては妙に先進的な意見をもち、自分で金を稼ぎ始めた息子が、
同じように好きなものを買い始めると、本気で口惜しがっていた。へんな人だった。
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コメント
ご無沙汰しております。
写真を拝見し、懐かしくてコメントしたくなりました。
我が家にもオープンデッキありました!
あのメカニカルな?装いは子供心をくすぐりました。
戦闘機のコックピットかのようにガチャガチャといじり倒してました。
壊れたのか時代の波に押されたのか晩年はオブジェのように飾られ、微動だにしませんでした。
気づくと跡形もなく、リールのみがしばらく残っていました。
父の「新しい物好き」は見事に遺伝しています。
財力の違いで手に入らないだけです。
先日実家に帰った時にブルーレイレコーダーを発見し、興奮しました。
メディア1枚3000円もするのに。
オープンデッキを経てブルーレイ…。
時代に流されているというのかなんというのか。
よくわからない父です。
長々とコメント申し訳ありませんでした。
投稿: 横浜のちぇり~ | 2005/02/17 15:21
しばらくです。いいお父さんじゃないですか!
まあ私もあなたも、子供としてはいろいろ楽しめたわけですよね。それにしても、ブルーレイレコーダーとは…。
(実はあまりよく把握できてない)
わが父親がはじめてビデオを買ったとき、(あ、ベータマックスね)
苦労して手に入れた3時間のテープが一本7000円前後だったようです。今考えるとめちゃくちゃですね。
投稿: ユウユウ | 2005/02/19 00:49