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2005/01/25

陸軍登戸研究所

新多昭二『秘話 陸軍登戸研究所の青春』(講談社文庫) を読む。終戦直前、登戸にあった陸軍の秘密研究所(注) に勤務し、戦後にはエレクトロニクスの技術者となった人物の自伝。
この本で面白かったのは、著者の戦争や戦後の世相への視線である。妙に醒めていて、いままで読んださまざまな戦争体験記とは異なっていた。あまり立ち止まったり考えこむタイプの人ではないようで、終戦直後から積極的に活動をはじめている。これも技術をもつ人間の強みなのだろう。
731部隊に関するエピソードや、帝銀事件の犯人が冤罪であり、真犯人は登戸研究所関係者であるということをさらっと述べているあたり、なかなか凄みがある。

注・ 陸軍登戸研究所… 昭和12年に開設された旧日本陸軍の研究・謀略施設。風船爆弾やマイクロ波を利用した兵器(殺人光線とよばれた) などの特殊兵器の開発のほか、偽札の印刷もおこなわれていた。関東軍防疫給水部(731部隊)との関係も深い。現在、跡地には明治大学生田校舎があり、敷地内に当時の木造建築が残っている。   

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